数千人に牛乳を提供する取り組み
栄養不良対策と教育の向上は密接に関連しています。そのため、Fauji Foods 社はテトラパックの支援を得て、パキスタンの学童に必須栄養素を提供することを目的とした「持続可能な学校栄養プログラム」を開始しました。2025 年 2 月 24 日に正式に導入されたこのプログラムは、全国の何千人もの学生にアセプティック紙容器に入った栄養豊富な UHT 牛乳を提供することによって、子どもの健康状態改善、学業の成功支援、食料安全保障の強化を目指しています。アセプティック紙容器入りの UHT 牛乳は冷蔵不要で長期保存が可能なため、他の包装形態の標準的な牛乳と比べて輸送や保管がはるかに簡単です。
パキスタンの学校における栄養不良対策への協力
パキスタンの子供たちの栄養不良は、発育不全、消耗症、微量栄養素欠乏症が持続的に高い水準にあり、依然として重大な公衆衛生上の課題です。近年の改善にもかかわらず、社会経済的格差、乳幼児期の不適切な栄養摂取習慣、自然災害の余波によって状況は悪化しています。
パキスタン政府がユニセフ及び英国国際開発省の支援を受けて実施した 2018 年全国栄養調査（NNS）によれば、5 歳未満児の約 40% が発育不全、20% が痩せ、11.4% が低体重であり、慢性・急性両方の栄養不良が示されました。また、思春期女子の半数以上が貧血であることも明らかになりました。
牛乳は、カルシウム、リン、ビタミン B2、B12 といった必須栄養素に加え、バランスの取れた成長に必要なタンパク質、健康的な脂肪、炭水化物を提供するもので、小児の栄養不良に対するシンプルでありながら強力なソリューションです。
持続可能な学校栄養プログラムの目標は野心的ですが、達成可能です。このプログラムは、102 の町にある 118 校の学校で 42,000 人の学生を対象としています。Fauji Foods 社は毎月、成長期の身体と知能の発達を支援するため、159,000 リットルの牛乳を供給します。身長、体重、血清中濃度を含む定期的な健康診断を実施し効果を追跡するとともに、カルシウム、タンパク質、ビタミン A・D などの主要な健康指標も評価します。栄養豊富な牛乳へのアクセスを確保することにより、この取り組みは、栄養不足の解消と、パキスタン全土におけるより健康な幼少期の実現に積極的に貢献しています。
若き心と体を育む
この協力関係は単なる企業活動ではなく、栄養と教育の両面における改善への取り組みであり、それがより強固なコミュニティの形成につながります。テトラパックとの協働により、Fauji Foods 社はパキスタンにおける小児栄養不良の改善に貢献し、すべての子供に学び、成長し、健やかに育つ機会を保証することを目指しています。テトラパックは、技術サポートとグローバルなベストプラクティスを提供することで、この取り組みを成功に導き、お客様をサポートできることを誇りに思っています。
持続可能な学校栄養プログラムは、栄養面ですぐに得られる利益を超え、持続可能な変化を生み出すよう設計されています。これを実現するために、同プログラムでは、1）UHT 牛乳と安全な容器包装ソリューションの利点について地域社会を啓発する公共意識向上キャンペーン、2) 長期的な地域社会の回復力を確保するための持続可能なサプライチェーンの構築、3) 改善効果を測定し全国的な政策拡大を推進するための透明性のあるデータ管理と報告体制の導入を実施します。
今後、テトラパックとFauji Foods 社は利害関係者と協力し、全国規模でプログラムを拡大しています。
安全で健康的な牛乳は、幼い学童たちに栄養を供給し、より良い健康状態を育み、登校を促す素晴らしい方法です。また、牛乳が細菌や汚染から守られることも重要です。これは UHT 処理とアセプティック紙容器技術の両方を通じて可能となり、たとえ冷蔵設備がなくても、化学物質や防腐剤を使用せずに牛乳の栄養価と安全性を維持します。
テトラパック・パキスタン マネージングディレクター、Awasin Bin Nasim
