2016-09-28

日本における新たな成長の機会の模索: カゴメがテトラ・ブリック® アセプティック 200 スリム リーフで道を切り拓く

サクセスストーリーの概要

日本最大の野菜ジュース・メーカーであるカゴメは2015 年 10 月、テトラ・ブリック® ・アセプティック 200 スリム リーフで主要な SKU の4 つをリニューアルし、売上増加に成功しました。新しい容器はその革新的な形状により、人目を引く存在感を放つとともに、新しいデザインの可能性も生み出しています。 この容器はまた、カゴメ製品で 森林管理協議会 (FSC) ロゴを取得した初めての容器でもあります。

ジュース市場の大手ブランド

1899 年に創立されたカゴメは、日本におけるトマト製品と野菜ジュースの先駆者的企業です。 現在では約 2,300 名の従業員を擁しており、年間売上高は 1140 億円にのぼり、製品ラインナップには果汁飲料や乳酸菌飲料なども含まれています。 米国やオーストラリアなどの海外市場にも輸出を行っているものの、収益の約 70% は日本国内におけるものであり、カゴメは国内の野菜および果汁飲料市場においては 48% のシェアを占める最大のメーカーとなっています。 テトラパックとの提携関係は 1981 年にまで遡り、現在ではカゴメは、南アジア・東アジア・及びオセアニア地域における当社最大のお客様の 1 つとなっています。

豆

課題: 縮小しつつある市場で新たな需要を誘発する

2012 年以降、日本における野菜ジュースの需要は低下しており、いわゆる「ヘビーユーザー」は新鮮な野菜を購入してそのまま摂取するかまたは家庭で独自にジュースを作る傾向が高まっている一方、「ライトユーザー」は飲むヨーグルト、豆乳、政府の特定保健用食品 (トクホ) マーク付き飲料といった、種類もますます豊富になりつつある他の「ヘルシーな」代替飲料に引かれてしまっています。 カゴメはこの傾向を逆転させるとともに、コンビニエンスストアでの購入者が「何か新しいもの」を求める需要の拡大に応えつつ、商品棚にバラエティを加え消費者の関心を刺激する方法を模索していました。

未来の形状

テトラパックの「ラインのリフィット、未来のリシェイプ 」プログラムは、既存の製造ラインを変換して新しい容器の形状を作り出すことで、差別化を実現するコスト効率のよい方法をお客様に提供しています。 このプログラムはカゴメにとって、同社の要求をすべて満たす強力なソリューションとなりました。 既存のテトラパック® TBA/22 充填機の一部を変更し、4 つの主要 SKU (「野菜一日これ一本」、「野菜生活」オリジナル、フルーティーサラダ、エナジールーツ) のパッケージをテトラパック・アセプティック 200 スリムからテトラパック・アセプティック 200 スリム リーフに移行したのです。 これは日本市場でリーフ型パネルによるパッケージが採用された初めての例であり、その成果は調査の結果でも明らかにされました。 参加者の 96% がこのパッケージを扱いやすいと回答し、88% がこれを購入すると答えました。 また同時に、おしゃれで視覚的にも魅力的であり、進化した丈夫なパッケージだと見なされました。 この変更自体は 2 週間ほどで終了し、製造ダウンタイムは最小限で済みました。 カゴメでは同時にこの機会を利用してさらに差別化を進めることにし、ジュース自体の成分も見直して食物繊維を配合したほか、原材料を FSC 認定の原紙に切り換えました (これも日本初)。 このソリューションではコスト削減も可能になり、 新しいパッケージはより高価なグラビア印刷の代わりに Flex 印刷プロセスを利用して製造できるようになりました。 そして新しい SKU は、日本国内での小型容器ジュースの主要な小売チャネルであるコンビニエンスストアでの限定販売となり、新しい形状と成分のおかげで高めの価格設定も自然に受け入れられました。

トマトジュース

消費者とのコミュニケーションの新しいチャネル

新しいパッケージは新たなブランド戦略の機会も生み出したため、テトラパックではカゴメと密接に協力して、ウェブサイト、メンバーシップ・プログラム、YouTube ビデオ、電車内および店頭での広告など、さまざまな的を絞った宣伝活動を展開しました。 パッケージは店頭でのインパクトを最大化し、パネルを有効活用して野菜ジュースを飲むことの健康効果や新製品の味わい向上についての説得力あるメッセージを伝えるため、デザインも一新されました。

期待を上回る Tetra Brik アセプティック 200 スリム リーフの効果

カゴメの目標は単に、売上の減少を食い止めることでした。 しかし実際には、販売開始後の 3 か月間における総売上高は、フルーティーサラダとエナジールーツという 2 つの SKU の 2 桁成長により、前年と比較して 33% の上昇となりました。 購入頻度と市場浸透率も上昇し、新しい SKU はほぼ 100% のコンビニエンスストア (再発売前の約 90% から増加) で扱われるようになりました。 顧客の反応もきわめて上々です。 カゴメの消費者製品部門の林浩太氏は次のように述べています。「当社ではパッケージをリニューアルし、製品も再活性化したことで、消費者のニーズに応え、顧客ベースを拡大することができました。 パッケージのパネルを使用して商品の利点を強調し、商品棚の上で製品を際立たせることが可能になっています。 さらに FSC 認定の原紙を使用することで、環境への貢献についても宣伝することができます。」

ポジティブな構想: 未来に向けて

カゴメでは将来に目を向けて、新しいパッケージのパネルをさらに最適化し、より多くの情報を伝えるとともに商品を消費者にとってさらに魅力的なものにする方法を模索しています。 またコンビニエンスストアとの独占的関係や FSC 認定の原紙の利用を基盤として、さらなる差別化と競争上の優位性を実現する余地もあります。

野菜ジュース