競争の激しいチルド乳製品製造の世界において、エンドツーエンドのサプライヤーへの投資判断が軽々しく行われることはほとんどありません。安心感と投資対効果を最大化するために、メーカーは生産性や食品の安全性から作業員の健康まで、事業運営のあらゆる側面を最適化する選択をしていることを確信する必要があります。そのため、テトラパックのテトラ・レックス®充填システムは、乳製品製造におけるお客様の最大の操業上の課題を克服するために特別に設計されており、数十年にわたる食品・飲料製造の専門知識によって支えられています。
生産性においては、わずかな非効率性も時間の経過とともに大きな損失につながります。充填時の重要な問題の 1 つは精度の欠如です。過剰充填の場合は製品の廃棄となり、充填不足の場合は包装不良や製品廃棄につながる可能性があります。
テトラパックのテトラ・レックス充填機は、独自のアルゴリズムと高度な制御システムにより業界最高水準の精度を実現し、この課題を解決します。テトラ・レックス プラットフォームのプロダクトマネージャーである Christoffer Persson は次のように述べています。「1,000ml の紙容器については ±1 グラムの精度を規定しています。これは業界最高水準であり、平均 ±3 グラム程度の競合他社を大きく上回ります」。この精密さは廃棄物の削減だけでなく、大規模な直接的コスト削減にもつながります。
この精度の高さは、テトラパックの充填機の最大の強みの 1 つであり、すべてのメーカーが認識しているわけではありません。今年初めに日本で導入された機械には、この最適化された充填システムの最新アップデートが搭載されており、パフォーマンスの限界に挑戦し続けるというテトラパックの揺るぎない取り組みをさらに強化しています。
重要な点として、テトラ・レックス充填機は、わずか 0.3 秒という超高速充填サイクル中に発生する飛散も防止します。これにより、シール部分での汚染リスクを低減し、ライン効率をさらに向上させます。
乳製品製造において食品の安全性は絶対条件です。充填中の衛生管理が不十分な場合、汚染、品質保持期限の短縮、ひいては企業イメージの毀損につながる可能性があります。
チルド乳製品では、最も弱いリンクが製品の品質保持期限を定義し、充填プロセスが重要な役割を果たします。「最も一般的な問題は、コールドチェーンの断絶です。しかし機械側においても、汚染や空気漏れによって食品の安全性が損なわれる可能性があります」と Persson は言います。
テトラ・レックス充填機は、主に次の 3 つの方法でこの課題に対処します。
- 過酸化水素と紫外線による滅菌：包材とキャップは、管理されたプロセスで除染されます。テトラレックス充填機は、キャップ専用の過酸化水素スプレーを採用している点が特徴で、包材と一緒にキャップを消毒するだけの方法と比べ、より徹底したキャップの殺菌を実現します。
- 過圧環境：充填環境は常に陽圧に保たれ、空気中の汚染物質がシステム内に侵入するのを防ぎます。
- 最適化された飛散防止充填：精密かつ迅速な充填により、密封部に牛乳が飛散するリスクを低減します。これにより包装の完全性の問題が発生するのを防ぎます。
この綿密に調整されたシステムにより、工場を出荷されるチルド乳製品が最適な状態で消費者の元へ届く可能性を最大限に高めます。
充填設備の議論においてオペレーターの安全は軽視されがちですが、テトラ・レックス充填機はこれを最優先事項としています。重要な分野の 1 つが過酸化水素の取り扱いです。危険物質である過酸化水素の不適切な管理は、人体の健康リスクを招く可能性があります。
「最新のテトラ・レックス充填機には、内蔵の触媒によって過酸化水素蒸気を中和する機能を備えた内部排出システムを搭載しています。このため外部換気システムへの接続が不要となっています」と、Persson は説明します。「過酸化水素を無害な空気へと効果的に変換し、機械周辺の濃度を EU 法規制値を大幅に下回る水準に維持します。」
もう 1 つの際立った特徴は、物理的なアクセス性と人間工学的設計の向上です。急勾配のはしごに代わり、テトラ・レックス充填機には幅広の階段と作業プラットフォームが採用されました。この一見単純な変更が大きな効果をもたらします。「上段プラットフォームで作業員に万一の事態が発生した場合、安全に降ろすことができるようになりました。これは、旧式の機械や競合他社の多くのシステムでは不可能だったことです」と Persson は指摘します。
さらに保護を強化するため、テトラ・レックス充填機には、オペレーターが安全インターロックを迂回するのを防ぐ高度な安全スイッチシステムも搭載されています。従来モデルとは異なり、このペアスイッチは金属製のキーやダミー部品で騙すことができません。「センサーを物理的に取り外し、再装着する必要がありますが、警報を鳴らさずにこれを行うことは極めて困難です」と Persson は説明します。
まだ普及していない新たな開発として、過酸化水素系以外の洗浄剤用の集中化学物質補充システムがあります。このシステムにより化学物質の手動注入が不要となり、漏出リスクと作業員の曝露を低減します。これは規制上の要求だけでなく、製造現場の実際の作業環境にも適合させるべく、テトラパックが技術をいかに進化させているかを示す好例です。
確かな効率性
テトラ・レックス充填機は、よりスマートで安全、かつ持続可能な乳製品生産へのテトラパックの取り組みを体現しています。これらを選択することは、単なる機械への投資ではなく、安心感への投資でもあります。テトラパックのテトラ・レックス充填システムはお客様の稼働時間を最大化するとともに、製品の完全性を確保し、従業員を保護するので、今日の乳製品市場で成功し、ブランドを守るために必要な信頼性、効率性、サポートが提供されます。
