テトラパック社長兼 CEO の考え

Adolfo Orive、社長兼 CEO

テトラパックインデックスの第 13 号へようこそ。本号では、新型コロナウィルス感染症の流行によって、私たちが 1 年前に見ていた世界とはまったく異なってしまった世界を探ります。

パンデミックは予想していなかった事態で、世界中のコミュニティに影響を与えていますが、それにより、現状が混乱し、トレンドが加速し、消費者の関心とニーズに新しい展望を生み出し、業界の基本原則が再定義されるとともに新しい枠組みが形成されています。

当然のことながら、最近の世界的な調査で証明されているように、新型コロナウィルス感染症は世界中の消費者にとって最大の関心事です。 このような背景の中、パンデミックが経済、特に雇用に与える影響について不確実性が広まっていることを反映して、経済不安が急上昇しています。

しかし、興味深いことに、食品の安全性は消費者の優先事項リストの上位に躍り出ました。 現在、食品の安全性は、回答者の 3 分の 2 以上が社会の大きな問題と見なしています。 消費者は、食品の安全性を向上させることはメーカーの責任であるだけでなく、彼らの最優先事項でなければならないと思っています。 そして、信頼レベルが低下する中、消費者は、この優先事項に対処しているという透明性と安心感を求めています。 今では多くの人が、製品の出所と製造プロセスについてできる限りのことを知りたがっており、これこそブランドにとってコミュニケーションのチャンスです。

同時に、環境への配慮もきわめて強く存在しています。 確かに、環境問題は、新型コロナウィルス感染症によって、世界の消費者の懸念事項の第 2 位に追いやられてしまいました。 しかし、それでも他の何よりも大幅に前進しています。そして、消費者の 3 分の 2 以上が、さらなる環境への影響を軽減するために習慣を迅速に変更する必要があると考えています。 このインデックスでは、持続可能な包装が依然として重要であり、回答者の半数以上がメーカーに期待することのトップに上げています。

食品の安全性と環境という 2 つの優先事項が際立った位置を占めていますが、特に食品包装に関連したより詳しい調査では、新しいジレンマが示唆されています。 たとえば、容器包装の役割については、消費者は食品の安全性を確保することが主な目的であると捉え、リサイクル可能性や再生可能性などの環境要因よりもはるかに高く位置付けています。

このジレンマはまた、現在の業界の現実を反映しています。 食品包装は世界に食品を供給するうえで重要な役割を果たしますが、地球の気候とその限られた資源にも影響を与えます。 これが問題になってはならず、さらに私たちはこの 2 つのどちらかを選択するようであってはなりません。 そして、食品包装は確かにこの調和において重要な役割を果たすことができます。

パンデミックは、私たちの世界が、食品を入手しやすくし、食品廃棄物を減らし、リサイクル可能で、低炭素材料と常温流通を通じて気候への影響を減らす、そしてより長期の品質保持期限を備えた高性能な容器包装が必要であるという事実をより鮮明にしました。

したがって、食品・飲料業界には、これらすべての要件を満たす食品包装を採用する独自の機会があります。 テトラパックは、究極の持続可能な食品用紙容器を作成するために前進しています。責任を持って調達された再生可能な材料やリサイクルされた材料のみで作られた紙容器は、完全にリサイクル可能でカーボンニュートラルであり、常温流通を可能にし、食品安全の要件を満たします。

業界は、地球の生態系を保護し、人間の食糧需要を満たすという 2 つの目標に向けて向上しなければならないため、このような大胆なイニシアチブが今、必要です。 そうして初めて、私たちは、特に新型コロナウィルス感染症の影響下で、次世代のための持続可能な未来の構築を担うことができます。

今年のインデックスが、現在の消費者の考え方に関する貴重な見識と学習を提供することを願っています。それがもたらす機会を実現するために、お客様や業界の利害関係者と共に働くことを楽しみにしています。

Adolfo Orive

テトラパック社長兼 CEO

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