テトラパックの紙容器が及ぼす環境への影響を理解する

LCA(Life Cycle Assessment:ライフサイクルアセスメント)とは、製品のライフサイクルのすべての段階(原材料の採取から加工処理、製造、物流、最終処分まで)に関し、製品が環境に及ぼす影響を分析するための科学的な調査です。

これらの調査により、飲料用紙容器が環境に与える影響の主な要因が明らかになり、テトラパックの紙容器ポートフォリオの内外で比較できます。

テトラパックは 1980 年代以来、LCA 調査を委託1し、公表してきました。 このページに収集されたすべての調査は独立した科学機関によって実施され、ISO 14040 および 14044 に従って公正な評価の立場で点検されています。テトラパックはこれらの調査を、紙容器の環境パフォーマンスの理解や改善、または一般への公開情報として使用します。

飲料用紙容器の環境パフォーマンス

飲料用の紙容器の環境パフォーマンスは、主に使用される原材料と飲料用紙容器のライフサイクル終了時の廃棄または再利用によって左右されます。 LCA(ライフサイクルアセスメント)から得られた 1 つの重要な発見は、飲料用紙容器の再生可能な素材の含有量を増やすと、気候への影響が軽減されるということです。 たとえば、紙と植物由来のポリマーの割合を増やすと、気候への影響をより低く抑えることができます。

植物由来の飲料用紙容器は、標準的な飲料用紙容器より気候変更への影響が低いことを示している、2021 年度の様々な LCA(ライフサイクルアセスメント)のメタスタディの概要をご覧ください。

第三者認証

持続可能性は、テトラパックの最優先事項の 1 つです。 テトラパックは責任を持って調達した素材の使用に強いこだわりがあります。それを証明するために FSC™, Bonsucro, The Carbon Trust™ などの第三者認証を使用しています。

飲料用紙容器の比較調査

一部の LCA(ライフサイクルアセスメント)は、既定の飲料を充填した 1000リットル包装容器 など同じ条件で様々な代替手段の環境パフォーマンスを比較するために設計されています。 飲料用紙容器は、市場で入手可能な代替の包装容器オプションと比較して、地域、食品や飲料の種類などの様々な分野で気候への影響がより低いことが分かったのは、このような比較調査における重要な発見です。

 

たとえば、ヨーロッパにおけるメタスタディでは、16の国で国家レベルの調査が統合されました。 乳飲料および非炭酸清涼飲料分野では、飲料用紙容器は分析されたすべての代替製品より気候への影響がより低いことを一貫して示しています。

さらに、ACE(Alliance for Beverage Cartons and the Environment)が、飲料用紙容器とPET、ガラス瓶および回収可能なガラス瓶とを比較する個別のメタスタディを委託しました。 この調査結果により、飲料用紙容器がこれらの代替の包材よりも気候への影響が低いことが再度確認されました。

LCA(ライフサイクルアセスメント)の結果は、比較によって飲料用紙容器の気候への影響が低い代替品であることを示唆していますが、さらに改善が必要なことも示しています。

こちらからレポート全文をご覧ください。

製品のカーボンフットプリント

テトラパックやテトラパックのバリューチェーンでは、飲料用紙容器の気候パフォーマンスに対する関心が高いため、テトラパックは LCA(ライフサイクルアセスメント)を製品のカーボンフットプリントの計算モデルを補うために利用しています。


テトラパックの製品の CO2 モデルは、PAS 2050:2011、ISO 14044:2006、および ISO 14067:2018 に準拠した カーボンフットプリントを算出できるとして Carbon Trust から認証を受けています。 この製品 CO2 モデルは、個別の飲料用紙容器のカーボンフットプリントの計算にも使用されています。 テトラパックのプロダクトエクスプローラープラットフォームで紙容器を選択すると、これらのフットプリントのデータにアクセスでき、要望に応じてお客様と共有されて、意思決定、環境報告やコミュニケーションに必要な情報を提供します。

LCA(ライフサイクルアセスメント)のカタログ

* LCA(ライフサイクルアセスメント)の気候変動の補足は、2020 年の LCA(ライフサイクルアセスメント)ヨーロッパ調査を基本にしていますが、現地の状況に応じて様々な飲料用紙容器や代替容器を評価しています。 これらの補足は、気候への影響のみを対象とし、環境に関する他の影響についてはヨーロッパのベースライン調査に依存しています。

1それぞれの LCA(ライフサイクルアセスメント)は、委託された市場および実施された条件において固有な情報です。 ただし、結果は何に対しても適用できるわけではなく、オリジナルの調査範囲以上を超えて推定できません。