責任ある調達

地球の資源を守るために支援

責任ある調達は、バリューチェーンが自然に及ぼす影響に対処するためにテトラパックが取り組んでいる重要な分野の 1 つです。 テトラパックはサプライチェーンと協働して、認定された CoC(Chain of Custody:生産・加工・流通過程のトレーサビリティ)と自主的な持続可能性基準のメンバーシップを構築することで、調達のトレーサビリティと透明性を向上させています。

責任ある調達が重要な理由

社会は、限りある資源を元にした材料、または温室効果ガスの原因で自然を破壊する化石燃料から製造された材料に依存しています。 材料が責任を持って調達されていない場合、森林破壊、汚染、土壌侵食やその他の気候問題の一因となり、環境危機を引き起こす可能性があります。 そのため、世界中で原材料やサービスを調達する際には、責任を持って使用する資源を管理し、倫理、労働の権利、社会問題や環境問題を考慮することが重要なのです。

 

テトラパックの製品も、森林、農地、鉱山などに原材料を依存しています。 そして、それらの資源を消費することは責任が伴います。 持続可能な方法で管理された森林1やリサイクル材のサプライヤーから材料を調達するなど、テトラパックの責任ある調達の実践は、テトラパックの企業戦略に組み込まれ、サプライチェーン全体で実行されています。

工場における調達

責任ある調達における先駆けとイノベーション

テトラパックは責任ある調達の第一人者として、食品業界で初となる植物由来の再生可能な原材料2から作った、紙素材のみの紙容器を製造し、FSC™(Forestry Stewardship Council™/森林管理協議会)と Bonsucro の認証基準を達成しました。

その他にも、テトラパックは、その取り組みの評価として、森林関連のリスクと可能性についての測定と管理において 7 年連続で CDP の森林プログラム A リストを受賞しています。

 

2030 年を見据え、テトラパックは生物多様性、自然、社会の持続可能性への取り組みの一環として、責任ある調達に関する大きな目標を実行に移しています。

CDP 森林プログラム A リスト企業

責任ある調達に関するサプライヤーを監視

原材料の責任ある調達を保証するには、サプライチェーンとの密接な連携が不可欠です。 テトラパックの世界中のサプライヤーは、テトラパックのサプライヤー規範を遵守する必要があり、それをテトラパックは、責任ある調達保証システムおよびサプライヤーエンゲージメントの手順を通して監視しています。

テトラパックは、EU のホライズン 2020 が資金提供するプロジェクト「Landgriffon」に参加しています。このプロジェクトは、衛星データと画像処理アルゴリズムを使用して持続可能な調達の意思決定を支援しています。

認証された再生可能な原材料

再生可能な素材を調達する際に、テトラパックでは、生物多様性と自然環境を保護するためのすべての基準を確実に満たすために、FSC™(Forest StewardshipCouncil™/森林管理協議会)および Bonsucro などの自主的な認証基準を使用しています。3 テトラパックのすべてのサプライヤーとテトラパックの施設は、FSC™(森林管理協議会)の CoC(Chain of Custody/seisann /生産・加工・流通過程のトレーサビリティ)認証で認証されており、テトラパックの紙容器に使用される板紙が、FSC™ 認定林やその他の管理された資源から供給されていることを保証しています。4

 

サトウキビから作ったテトラパックの植物由来のポリマーは、紙容器のプラスチック層とキャップに使用されていますが、現在それらのすべてが Bonsucro 認証を得ています。

責任を持って調達された原材料

The view of a forest

ポリマー

テトラパックの紙素材から作った紙容器には、植物由来のポリマー層、キャップ、開け口、ストローが使用されています。 責任を持って調達された植物由来のポリマーは、再生可能な原材料です。

A tree seen from frog perspective

板紙

テトラパックの飲料用の紙容器は、平均 70% 以上が紙でできています。 責任を持って調達された板紙は再生可能な資源であり、ガラス、プラスチック、または缶と比較してカーボンフットプリントを低く抑えることができます。

close-up of an aluminum roll

アルミニウム

髪の毛よりも薄いアルミ箔の層が酸化や光による損傷を防ぎ、冷蔵しなくても食品の品質保持期限を延長することで食品廃棄物の削減に役立ちます。

テトラパックの戦略的な大きな目標と 2030 年の目標

• 生物多様性の保護と回復、気候変動の緩和と対応、世界の水の復元への貢献、責任ある調達や戦略的なコラボレーションを通して自然保護に継続的に貢献すること。
• 再生可能なポリマーとそれらの原料の信頼できる持続可能性認証と第三者検証を達成すること(現在、テトラパックの製品に使用されている植物由来のプラスチックのすべては、Bonsucro により認証された持続可能な資源のサトウキビから作られています)。

• 食品加工処理と紙容器のバリューチェーン全体で、完全な製品のトレーサビリティー5を実現するために協働すること。
• 森林破壊を誘発しない原材料の製造6
• 高度な保全地域から原材料を調達しないこと7
• 2019 年のベースラインと比較して 1.5°C SBTi の取り組みに従って、テトラパックの操業において、温室効果ガス排出量のネットゼロ(スコープ 1 および 2、および出張)、およびバリューチェーン全体で温室効果ガスの 46% 削減8を達成すること。

1持続可能な森林管理でテトラパックが注目する重要な分野は次のとおりです。a)木材および木材以外の製品やサービスの持続可能な歩留まりの維持を含む経済的実行可能性、b)作業者、先住民、地域社会の権利を含む人権の尊重に対する社会的な責任。 活動が先住民族および地域社会に影響を与える場合、これには、自由、事前、およびインフォームドコンセントの原則を遵守することが含まれます。c)環境の持続可能性(森林破壊のないこと、森林の生態学的機能の維持、高い保全価値(HCV)の維持、生物多様性の保全など)。

2これは、責任を持って調達された、完全に再生可能またはリサイクル材で作られた紙容器の作成を指し、それによって、地球の気候、資源、生物多様性の保護と回復に役立ち、カーボンニュートラルな製造と流通に貢献します。便利で安全であるため、回復力のある食品システムの実現に役立ちます。そして、紙容器は完全にリサイクル可能です。

3テトラパックの FSC ライセンス・コードは FSC™-C014047 です。

4管理された資源とは、FSC が管理する木材です。 これらの木材は、違法伐採された木材、地元の伝統や人権を無視して伐採された木材、管理によって高い保全価値が脅かされている森林から伐採された木材、プランテーションや森林としての利用以外の用途のために伐採された木材、および遺伝子組み換えの木が植樹されている森林の木材を除外した、リスクの低い資源から採取されています。 管理された木材は、FSC ミックス認証の木質繊維を全体の 30% まで使用することができます。 その他の情報:https://fsc.org/en/fsc-mix-label-and-controlled-wood

5トレーサビリティーのコンセプトとは、製造のための原材料の調達から最終のお客様に至るまで、製造、加工、流通の各段階を通して製品を追跡することを指します。

6テトラパックは、板紙の木質繊維が 2020 年 12 月 31 日以降に森林破壊が行われた地域に由来しないことを保証します。森林破壊がされていない地域とは、次に示す対応の結果、自然林が喪失していない地域を指します。i)農業またはその他の森林としての利用以外の用途への転換。ii)植林地への転換。または iii)重度かつ持続的な劣化。 出典:https://www.tetrapak.com/content/dam/tetrapak/publicweb/gb/en/sustainability/Tetra-Pak-Procedure-Responsible-Sourcing-Liquid-Packaging-Board-2023.pdf

7HVC(高保全価値)地域とは、国、地域、世界レベル、または地方レベルで際立って重要な生物学的、生態学的、社会的、または文化的価値を持つ地域を指します。

8 2019 年のベースラインと比較して 1.5°C SBTi の取り組みに従って、テトラパックの操業における温室効果ガス排出量のネットゼロ(スコープ 1 および 2、および出張)、およびバリューチェーン全体で温室効果ガスの 46% 削減を達成すると定義しています。