2020-05-12
スイス、ローザンヌ

食品供給を確保してお客様にサービスを提供

Tetra Pak Services の Roberto Franchitti 専務副社長が COVID-19 による難局の中で Tetra Pak Services が食品および飲料の生産維持にどのように貢献しているかについて見解を述べています。

 「これまでに何度も危機的状況がありましたが、そのときには地域のシステムや全国的なシステムでの対応も特定の地域での対応も可能な状況でした。 COVID-19 による難局は全世界的であるという意味で前例がありません。おそらく一生に 1 度の出来事でしょう」と、Roberto Franchitti は語ります。

当社の約束への忠誠

新型コロナウイルス感染症の流行直後から、当社は「PROTECTS WHAT'S GOOD (大切なものを包んでいます) 」という当社の約束に立脚し、この危機的な健康問題が食料危機につながることがないようにと考えました。

中国からの情報を受けて、食料供給を維持しながら必要な食物を消費者が入手できるように注力して当社の責任を果たしていくことをテトラパック・グローバル・リーダーシップ・チームが迅速に決定しました。

サービスの面で、お客様が現在直面している主な問題は 2 つあります。 1 つは物流です。もう 1 つは外食から自宅での食事という消費傾向の急激な変化です。

食品メーカーにとって、工場従業員の安全を守りながら製品の搬出や搬入、緊急な食品流通の管理は重要な問題です。 お客様が製造を維持するには、大量の原材料が必要で、しかも供給が安定していなければなりません。そのために物流が非常に重要になります。

これは、テトラパックが世界のあらゆる場所に包材、 スペア部品、設備、技術者、現場のサービス エンジニアを提供し、食品供給の流れを確保できなければならないことを意味します。 テトラパックのサポートが少しでも滞れば、お客様の操業が停止しかねません。

一方、消費傾向の変化は、お客様の業務形態の変更や需要の高い特定の製品に製造をシフトすることが必要になります。 テトラパックのサービスチームは、最大限の製造時間、生産量、生産効率を保証することによってお客様をサポートしています。

食品の供給維持に向けたお客様のサポート

お客様のサポートにあたって、テトラパックでは従業員や移動に伴うリスク要因を特定し、細部にわたる予防措置を実施しています。 保護具の提供や従業員の教育を定めた健康安全評価、新しい規則とガイドラインが導入され、身を守るために必要な資材や情報も提供しています。 テトラパックにとって、働く従業員の安全が一番大切です。そのためには必要なものはすべて提供できるようにしています。

このような厳しい業務環境でもお客様をサポートすることがテトラパックの責任だと思っています。テトラパックはグローバル企業であることを自負するとともに、各地域に根ざしたローカル企業であることも自負しています。 各地域のエンジニアは、長年にわたりお客様と直接対話しローカルならではの信頼関係を築いてきました。 現場で直接お客様をサポートする多くの従業員がいますが、 彼らはそれと同時に世界中を網羅するテトラパックのサポートやリソースにも支えられています。 状況に対応しているのは現場のエンジニアだけではありません。テトラパックでは、お客様の業務継続に必要なスペアパーツや材料が滞ることがないように全社の体制も強化し、 たとえば、部品供給チームは年中無休の体制で対応しています。その他にもお客様の要求に応じていつでも対応できるようにメンテナンスやトレーニング担当者も待機しています。

確実な部品の供給

テトラパックがお客様の業務に必要なスペアパーツを確実に提供できることは、自社のビジョン「いつでもどこでも安全な食品を入手できること」の実現にほかなりません。 そのため、テトラパックの部品サプライチェーンのチームは年中無休の体制で対応に当たっています。 この危機的状態でも継続的な供給を確保するために危機対応チームが編成されました。 また、必要な在庫の確保のためにサプライヤーに前倒しで発注する方法も採用されています。 こうした対応の結果、緊急な注文に限らず世界中のお客様にスペアパーツを滞りなく提供しています。これが可能なのも世界中を網羅するテトラパックのサプライチェーンと流通センターを最大限に活用できるからです。

担当の管理センターは多くの従業員が在宅勤務に切り替わり、フレックスタイムが導入されていますが、柔軟な対応で顧客サービスは低下していません。 したがって、スペアパーツの供給は滞ることなく、お客様の製造ラインは無事稼働を継続しています。

グローバルな物流と配送システムの大きな混乱に対するテトラパックの部品サプライチェーンチームの対応は注目に値します。世界中の航空貨物は通常、貨物専用機の他に民間旅客機も使用されていますが、 今回の非常事態では、ほとんどの国際旅客便が運休しているため、輸送量が大幅に減少しています。 テトラパックでは長年にわたってパートナーやサプライヤーと良好な関係を保っているため、彼らの協力を得て輸送量を確保し続けることできました。 このような状況では、人とのきずなや良好なパートナーシップ以上に確かで大切なものはありません。 長年の連携と信頼に基づいて構築されたサプライヤーやお客様との強固な関係は、この困難な事態に非常に貴重です。

サービスエンジニアと充填機

メンテナンスと遠隔サポート

テトラパック サービスは、ある部分非常に「アナログ」です。 機械の点検や機械の部品交換などは、ほとんど人間が手で作業をしなければなりませんが、

この「アナログ」な側面でもデジタル技術が活用されるようになりました。 お客様の生産ラインはさまざまな機器と充填機が組み合わされています。

すべてのサービス エンジニアがすべての機械を知り尽くすことは不可能です。 そのためにも、テトラパックでは「リモートサポート」という考えを育んできました。 従業員やお客様は、音声やビデオ、さらにはパッケージング装置の電子制御システムへの直接接続を通して世界中の技術専門家とデジタルでつながり、技術的な問題が発生した場合は、専門家と一緒に問題を解決することができます。 これは、グローバルバックアップが設置されているテトラパックの現地拠点での一例です。

新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、テトラパックではリモートサポートの範囲を拡大しています。これにより、渡航制限やソーシャル ディスタンス (社会的距離の確保) を遵守しながら、重要なサービスを継続して提供することができます。 一部の地域では、リモートサポートソリューションの現地語のオプションやリソースのオプションが改善され利用しやすくなっています。

サポートがリモートへ移行しても、お客様の現場で全力で業務を続けるテトラパックのサービス エンジニアがヒーローであることに変わりありません。

将来に向けた備え

新型コロナウィルス感染症拡大前も、テトラパックは常に未来に目を向けてきました。カーボンフットプリントの削減や出張の負担軽減を理由に、すでにリモートによるサポートは開発されていたのです。 今回の非常事態は、単にそれを加速させただけでした。

新型コロナウィルス感染症が収束しても、リモートサポートはますます拡大していくでしょう。サービスエンジニアがお客様をサポートすることは変わりませんが、直接お客様の現場を訪問する以外にもリモートのみでサポートすることがあるかもしれません。

新型コロナウィルス感染症の収束後も変わらないことが 1 つあります。それは、お客様、消費者、従業員に対するテトラパックのコミットメントです。 こうした非常事態を予測していなかったときから、テトラパックは常に成長を続けていました。成長に向けた努力は新型コロナウィルス流行の真っ最中でも業務に役立っています。そして、新型コロナウィルス感染症の収束後には一段と重要な意味を持つことになるでしょう。 テトラパックはソリューションであり続け、地域社会やお客様に貢献すること、そして何より信念を貫きたいと考えています。

ロベルト・フランキッティ、サービス担当専務副社長

ロベルト・フランキッティ、サービス担当専務副社長