バングラディッシュでのデイリーハブの拡張が促進する持続可能な開発

背景

より高い自給自足率の乳製品セクターの開発をサポートするために、テトラパックのお客様の製品加工メーカー、PRAN Dairy 社は、テトラパックとテトララバルの Food for Development の支援を受けて、デイリーハブモデルを導入しました。テトラパックのデイリーハブモデルは、選択した地域で小自作農家を乳製品に特化した加工業者とリンクさせ、「実地体験的な」トレーニングと実践的な知識の伝達という形でサポートを提供します。農家にトレーニングサービスを提供し、適切な冷却インフラストラクチャとテクノロジーを設定することで、農家の生産性と地元で生産された高品質な牛乳の供給が向上します。その結果、小自作農家は生計を改善し、正式な市場にアクセスして食品ロスを削減し、乳製品加工業者はより安定した牛乳の供給を確立できます。

2011 年、PRAN Dairy 社は、4,000 人の小自給農家を対象に、テトラパックとテトララバルの Food for Development と共同で最初の 2 つのデイリーハブを立ち上げました。 PRAN Dairy 社はデイリーハブの運用を主導し、テトラパックは、農場管理とベストプラクティスに関する技術トレーニングを PRAN Dairy 社のエクステンションサービススタッフと小自作農家に提供することでサポートしました。

Chatmohar での最初のデイリーハブの効果を示すデータによると、牛 1 頭あたりの 1 日の平均乳量が 4.45 リットルから 10.8リットルになり、143% の増加という素晴らしい結果を示しています。 さらに、牛乳収集は、2,000 リットルから 41,000 リットルと1,950% 増加し、小自作農家 1 件および月あたりの平均収入は、100 米ドルから244 米ドルと 144% 増加しています。

デイリーハブの増設に向け、プロジェクトの初期の成果を確認した後、テトラパックは、トレーニングの範囲を拡大して、より多くの小自作農家にトレーニングと市場へのアクセスを提供することを目的として、SIDA（スウェーデン国際開発協力庁）および UNIDO（国連工業開発機関）とのパートナーシップを構築しました。デラバルの技術は、新しい地域に牛乳の収集と冷却のインフラストラクチャを設立して牛乳の品質を向上させるために使用されました。

連携の結果、2013 年に Dairy Hub Academy が設立されました。このアカデミーは、小自作農牛乳生産の開発に携わる農家や専門家を訓練して、知識をより多くの技術スタッフや関連する利害関係者につなげ、結果、国のセクター開発を支援しています。  現在、PRAN Dairy 社には 5 つのデイリーハブのネットワークがあり、12,000 人以上の農家が牛乳サプライヤーとして登録しています。 毎日の平均牛乳生産量と牛の数が劇的に増加し、自給自足の牛乳生産から牛乳生産を収入源とする農家の数が増加しています。

新しいデイリーハブとともに前進

10 年のたゆまぬ努力の結果、PRAN Dairy 社は現在、南ベンガルの新しい地域にデイリーハブ第 6 号を新設して、規模を拡大し、さらに 7,500 人の小自作農家が登録してます。新しいハブでは、テトララバル・グループの Food forDevelopment の乳製品専門家が引き続き農家を訓練しています。 トレーニングプログラムも刷新され、現在は実践的なトレーニングとオンライントレーニングを組み合わせて提供しています。

2024 年までに、PRAN Dairy 社は、デイリーハブ第 6 号近郊の村の約 7,500 人の農家を訓練する予定です。 目標は、牛乳生産量を 25% 増加、農家の総収入を毎年 20% 増加させることです。 牛乳の収集は、今後 3 年間で、すべてのデイリーハブで、総数量が現在の平均レベルである 1 日当たり 128,000 リットルから約 250,000 リットルに増加すると予想されます。新鮮な牛乳の需要が増え続けるに従って、PRANDairy 社はバングラデシュでより多くのハブを開発することを約束しています。  

「私たちの使命は、バングラデシュの乳業界を近代的かつ持続可能にし、農村部を豊かにして栄養不足を撲滅することです。 私たちは、小自作酪農家が高品質の牛乳を費用対効果の高い方法で生産し、そのビジネスで利益を上げていただくために全力を挙げており、バングラディッシュを食品の安全と栄養を改善する牛乳の満ち足りた国へと変えるうえで一翼を担いたいと考えています。この非常に重要な取り組みで、テトラパック、テトララバル・グループの Food for Development およびデラバルと協働できることはとても光栄です」と、 PRAN Dairy 社の常任理事、Muniruzzaman 氏は説明します。

また、テトラパックの南アジア市場担当マネージングディレクター、Ashutosh Manohar は、「テトラパックのビジョンである「私たちは、いつでもどこでも安全な食品を入手できることを約束します」は、消費者が安全な栄養と高品質の牛乳を入手できるようにお客様をサポートする活動の推進力であり、プロジェクトは、バリューチェーン全体におけるテトラパックのサポートを実証しています。」と述べています。

「私たちは、技術支援を通して引き続き Pran Dairy 社をサポートし、同社が高品質な牛乳をより安定して入手でき、小自作農家が正式な市場へアクセスして収入を増やすために支援できることを誇りに思います」とテトララバル・グループの Food for Development の責任者、Rafael Fábrega も述べています。