ケニアの学童たちに栄養強化されたスーパーポリッジを届けるためのパートナーシップの取り組み

課題/背景 - ASAL 地域の栄養失調、就学率の低下

ケニアでは、人口の 36% が国土の 90 % を占める乾燥地帯および半乾燥地帯(ASAL)に居住しています。この地域では食料の収穫率が低く、明らかに栄養がいきわたっていないのが現状です。栄養失調の割合も、全国の 29% に比べて 65% と非常に高く、学校に通っていない児童も多いとされています。ケニアの人口と住居の国勢調査(KPHC)によると、この国の通学児童の数は1,830 万人で、国の就学率平均は 85% です。しかし、学校に通っていない 240 万人の 90% がこのASAL地域に居住しています。 

National Council for Nomadic Education in Kenya (NACONEK)は、教育省の傘下に半自治政府機関として設立され、貧困率が高い非公式居住区に住む子供たちの教育へのアクセス、保持、修了を強化することを任されました。NACONEK と UNICEF が実施した調査では、学校給食が子供たちを学校に戻し、食料安全保障と栄養に関連する問題に対処するための重要なイニシアチブであることがはっきりわかりました。しかし、この地域の学校は、冷蔵、飲料水、電気、物流の不足など、多くのインフラストラクチャの課題に直面しており、安全な栄養へのアクセスが問題になっています。

イニシアチブ - RTD の粥の導入で安全な栄養に確実にアクセス

重要な活動として、「Porridge 4 Education Programme(おかゆ 4 教育プログラム)」が NACOMEK によって実施されました。
食品の安全性と学校における安全な栄養へのアクセスの問題に対処するため、テトラパック、テトラパックの Food for DevelopmentIngredionDAM およびテトラパックのお客様である Jetlak Foods Limited との間で共同パートナーシップアプローチが確立され、学童のためにシリアルをベースとした RTD の「スーパーポリッジ」が開発されました。
この製品は、トウモロコシ、大豆、モロコシ、サツマイモなど、乾燥した気候に強い地元の作物を使用して製造されています。ビタミン A、C、E、カルシウム、亜鉛、鉄をなど 15 種類の微量栄養素で高度に強化されています。

Super porridge in Tetra Brik Aseptic carton package

テトラ・ブリックアセプティック紙容器エッジに充填された RTD のシリアルをベースにした液状「スーパーポリッジ」 この製品は、地元の作物を使用し、ビタミンA、C、E、カルシウム、亜鉛、鉄など、15 種類の栄養素で強化されて作られています。

School children in Kenya

「スーパーポリッジ」を持っているケニアの学童

Ingredion は、ケニアの製品開発センターで、ソリューションのテクスチャライジングと安定化、製剤開発、デスクトップ製品開発における専門知識と技術をサポートしています。Royal DSM は、地元の栄養不足に応じて、ビタミンや微量栄養素を追加するための強化の専門知識を提供しました。
学校まで安全に製品を届けるために選択された容器は、テトラ・ブリック® アセプティック容器 250mlでした。 ベース。複数の試作品が用意され、受入れテストは学校の子供たちによって実施され、実に 88% の合格率でした。 

テトラパックの Food for Development は、パイロットプログラムを支援してきましたが、このプログラムは現在では 3 つの郡で 5,000 人の子供たちを対象にしています。出席率、就学率、健康状態の改善を測定するためにベースラインデータが収集されました。プログラムのパイロット校の子供たちの身長、体重、胸囲が NACONEK によって測定されました。またお粥を食べた後の空の紙容器は回収され、ナイロビのリサイクル施設に送られ、学校の教材や机などに生まれ変わります。

Medical exam of school children
School boy putting Tetra Pak carton in recycling bin

価値 - 子供たちの健康、登校、学業の改善

定期的に栄養を摂取することで、子どもたちの健康状態が改善され、就学への意欲が生まれて識字率が向上します。さらに、多くの場合、学校給食が唯一の栄養源です。このプログラムは、製品の主要原料であるトウモロコシ、大豆、モロコシ、サツマイモの 4 つの地域農業のバリューチェーンを強化する役割も果たしています。

トレーニング、生産、集約、加工、保管、輸送ロジスティクス、マーケティング、および消費などの展開により、バリューチェーン全体で若者向けに 5,000 の雇用が創出され、12,000 の小規模農家世帯の貧困に対処するための持続可能な生計が生み出されます。そうすることで、彼らは安定した収入を確実に得ることができます。

「Ingredion の内部でも、この学校給食プログラムへの参加を非常に高く評価しています。すべての利害関係者と協働することは Ingredion にとって非常に重要です。 ケニアのナイロビにあるアイデアラボ施設で開発されたスーパーポリッジの食感と味の両方を、子供たちが気に入ってくれたことを嬉しく思っています。 どんなに栄養価が高くても、おいしくなければ子供たちは飲んでくれません。」とアフリカ・中東部門のビジネスディレクター、Kennedy Ouma が説明してくれました。
「ASAL 地域の学校の子供たちに必要な栄養を提供するという NACONEK の大きな目標を支援することは、私たちが彼らと共有するものであり、強化と栄養に関する専門知識と情報でサポートできることを誇りに思い、喜んでいます。」とアフリカ地域の社長、Amar Ali は述べています。

今後の展望

このイニシアチブは、現在学校に通えない 455,000 人の学童の就学を促進することを目的としています。このプログラムは、2026 年までに識字率を 30% アップし、栄養失調を 50%、貧困指数を 25% 削減することも目指しています。

パートナーは、子供たちに様々な製品を提供するために、フルーツ風味のバリエーションを含む新しい処方の改革にすでに取り組み始めています。  その目的は、スーパーポリッジのコンセプトを、お客様、パートナー、関連する利害関係者とともに、地域内の他の国に紹介することです。  テトラパックはパートナーと協力して取り組み、子供たちの安全な栄養へのアクセスを増やすことを約束します。