製品間で熱を処理するチューブ式熱交換器:脅威的な多目的性

製品間で熱を処理するチューブ式熱交換器で加工処理できる製品の種類が、いくつあるかご存じですか?実際には、この方法で処理できる製品の数より、処理できない製品を列挙したほうが簡単です。
白い背景に 3 種類の色鮮やかな飲料水のしぶき

食品および飲料の加工処理にかかわる人々の多くは、製品間で熱を処理する(P2P)チューブ熱交換器の用途がどれだけ広いか知っている人は少ないでしょう。とは言え、一部を挙げてみても、現在この装置で処理される製品は、UHT 牛乳、チョコレート、色物乳飲料、クリーム、飲むヨーグルト、繊維を含むまたは含まない果汁、ネクター、スープ、コーヒー、お茶などがあります。

実際にテトラパックのデータベースには、8,000 種類の食品が登録され、その多くは製品間で熱を処理するチューブ式熱交換器で加工処理できます。低粘度から中粘度の製品すべてに適しています。例外はわずかで、濃縮フルーツ、ピューレ、カスタード、ソース、プリン、スプーンですくえるヨーグルトなどの高粘度の製品だけです。

対称的に、プレート式熱交換器の場合は、プレート間のチャネルが狭く、繊維や粒子を含む製品の取り扱いには制限があります。この分野では、チューブ式熱交換器が本領を発揮します。製品はよりスムーズに流れます。またチューブの直径は製品に応じた寸法を選ぶことができます。

洗浄と洗浄との間のより長い時間

チューブの設計は、UHT 牛乳を加工処理する乳業メーカーでも本領を発揮します。牛乳を 137 ~ 140℃の高温で処理するプレート式熱交換器は通常、汚れのためにだいたい 10 時間処理した後に洗浄する必要があります。それと比較して、チューブ式熱交換器(P2P の設計も含む)は、洗浄が必要になるまでに最大 40 時間稼働することができます。

タンパク質を強化した植物由来の飲料も、タンパク質が個体として液体に沈殿するため、同様の汚れが問題になります。繰り返して言いますが、最大限の稼働時間を求める場合は、チューブ式熱交換器が最も適しています。実際、この種類の熱交換器は、植物由来の飲料の製造でますます人気が高まっています。

通常の殺菌牛乳は、UHT 牛乳ほど高温で処理しないため、洗浄の必要性も異なります。この場合も、1 時間あたり 60,000 リットル以上の大量な牛乳を処理する場合を除き、チューブ式熱交換器を使用できます。

製品間による熱伝導は、1950 年代からプレート式熱交換器で良く知られた概念でしたが、製品間による熱の再生にチューブ式熱交換器を使用するのは比較的新しい考え方です。食品メーカーでさえ、このチューブ式の用途がどれほど広いか知らない場合がしばしばあります。

CIP 洗浄のガイドをダウンロードする

ここから、テトラパックの無料ガイド「CIP 洗浄 - 食品加工処理業界における洗浄技術のガイド」をダウンロードする

水の泡

関連記事